離婚

離婚協議書のサンプルテンプレートと公正証書にする手続きの方法

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

離婚協議書を作成する目的は、離婚後に金銭トラブルが発生しないよう、夫婦で離婚時に合意した内容を書面で確実に残すことです。
今回は、離婚協議書を自分で作成しようと考えている方向けに、離婚協議書のサンプルテンプレートや、公正証書にするメリットと方法について書いています。

離婚協議書のサンプルテンプレート

まずは公正証書にする離婚協議書を作成する必要があるので、離婚協議書のテンプレートをサンプルとして紹介します。

離婚協議書

夫○○(以下、甲)及び妻○○(以下、乙)は、協議離婚することに合意し、下記の通り離婚協議書を取り交わす。

第一条(離婚の合意)
甲及び乙は、本日、協議離婚すること及び乙がその届出を速やかに行うことを合意した。

第二条(親権)
甲乙間に生まれた未成年の子である長男○○(平成○年○月○日生、以下、丙)の親権者を乙と定める。

第三条(養育費)
甲は乙に対し、丙の養育費として、平成○年○月から丙が成年に達する日の属する月まで、毎月末日限り金○万円の合計金○○万円を乙の指定する口座へ振込送金の方法により支払う義務のあることを認める。なお、振込手数料は甲の負担とする。

第四条(慰謝料)
甲は乙に対し、慰謝料として、金○万円を平成○年○月末日限りに、乙の指定する口座へ振込送金の方法により支払う義務のあることを認める。なお、振込手数料は甲の負担とする。

第五条(財産分与)
甲は乙に対し、財産分与として金○○を一括して、平成○年○月末日限りに、乙の指定する口座に振込んで支払う。なお、振込手数料は甲の負担とする。

第六条(年金分割)
甲は乙に対し、甲乙の婚姻期間中における厚生年金分割の請求すべき按分割合を0.5とする旨合意し、厚生年金分割の手続に協力するものとする。
甲(昭和○年○月○日生) 基礎年金番号:
乙(昭和○年○月○日生) 基礎年金番号:

第七条(精算条項)
甲と乙は、上記の各条項をもってすべて解決したものとし、名称を問わず金銭その他の請求を相互にしないことを約する。

第八条(公正証書)
甲及び乙は、本離婚協議書と同趣旨の強制執行認諾約款付公正証書を作成することを承諾した。

第九条(強制執行認諾文言)
甲は、上記の各条項に定める金員の支払を怠ったときは、直ちに強制執行に服する旨陳述した。
上記の通り、甲及び乙は合意したので、本書二通を作成し、甲乙が各自署名押印の上、各自一通を保有する。
平成〇年〇月〇日
(甲)住所:
氏名:             印

(乙)住所:
氏名:             印

 

なお、話し合いによる合意が得られず離婚協議書を作成出来なかった場合は、裁判をする前にまずは家事調停の申立をしなければならないと家事審判法で定められています。

家事審判法十八条一項
訴えを提起しようとする者は、まず家庭裁判所に調停の申立をしなければならない。

離婚協議書を公正証書にするメリット

日本では2012年の時点で、離婚した母子世帯が養育費を支払いを受けている割合は19.7%となっており、8割の母子世帯が養育費を受け取っていないことになる。
また、離婚時に慰謝料を払うことになっていても、離婚後には払おうとはしない場合に、慰謝料を支払う合意をした証拠がないとそのまま逃げられてしまう可能性が高くなります。

離婚協議書を公正証書にしておけば、もし相手が金銭の支払いを渋った場合でも、裁判などをせずに、すぐに強制執行に移ることができます。
強制執行であれば、養育費などの支払いを口頭や書面で請求しても支払いを拒否されるときに、裁判所を通じて強制的に給料や預金などを差押えることができるので、裁判費用と時間をかけずに養育費などの回収をすることができます。

離婚協議書を公正証書にする手続き方法

公正証書は公正役場で公証人と面談の上作成する必要があるので、相手と話し合い離婚協議書を作成して、その離婚協議書を公正証書にするために、公正役場に作成した離婚協議書を持っていき手続きをする必要があります。

公正証書にする手続きに必要なもの

分割する資産の種類などによって違いはありますが、主に必要なものは以下の通りで、夫婦双方のものが必要になります。

  • 離婚協議書
  • 戸籍謄本
  • 印鑑証明/実印
  • 身分証明書(顔写真つきのもの)
  • 年金手帳と年金分割のための情報通知書

公正役場の公証人と面談

離婚協議書などの必要書類をもって公証人と面談をします。面談については夫婦の一方が行けば大丈夫です。

公正証書の原案を確認・作成

夫婦双方で作成した公正証書の原案の内容を確認し、内容に問題がなければそのまま実際の作成に移ります。
作成終了後、夫婦双方で公正証書案の最終確認し、署名捺印をします。

なお、一般的に費用は当日現金払いです。

まとめ

テンプレートで離婚協議書や離婚条件の大まかな全体構成を確認することができますが、離婚のケースは人それぞれ違いますので、必要な項目と不要な項目を修正しなければなりません。
例えば、子どもの人数や子どもの進学予定、財産分与の対象となる不動産の有無などによって離婚協議書のテンプレートを修正しなければなりません。

上で述べたように離婚協議書を公正証書で作成することで、養育費や慰謝料などを回収できる可能性が高まります。しかし、書き方に誤りがあると公正証書を強制回収することができません。

裁判の専門家である弁護士や、書面作成の専門家である行政書士であれば正しく有効な離婚協議書の作成ができますので、離婚協議書に誤りがある心配をせずに、安心して離婚後の生活をすることができます。
また、離婚協議書を公正証書にする際に用意する書類など手続きも確実にすることが出来ます。

離婚協議書作成に強い弁護士・行政書士をお探しの方はこちらの無料相談窓口からお問い合わせください。